蝶のゆくえ | 青パパの無限増殖ver.187

蝶のゆくえ

朝日新聞の書評を読んでから一年近く経って、橋本治「蝶のゆくえ」を読む。つい一時間前までホテルの手配で電話やメールをしていたご褒美?に。単純に人任せにしてはいけないと言う教訓ですが。
ここ数週間、まともに小説を読んでいない事実に気付いて。だから橋本治?選挙のニュースや映画に心奪われていただけですけど。
構造に関しては「ああでもなく、こうでもなく」で書いた三原則がそのまま通用します。
小説を読んで原則を追加すると、④切ないけれど、ユーモアがあって、ちょっぴり救いがある。
小説を読むとやたら「救い」を探す私は、ハリウッド的なハッピーエンドは嫌い。小説はあくまで小説なのだから、どんなに現実を模した凄惨な話であっても最後にふっと安らぎに似た救いがあればいいと思う。それは本文に書かれるべきものではなく、読者の想像の中に。
物語をつくる方法論はある程度確立されていても、「救い」に関しては教義的なものを含まないもの以外は難しい。そもそも日本人は宗教的な救いを求めているか怪しいですし。
救いのない橋本治的結論…
橋本 治
蝶のゆくえ