満足がもたらす意地の悪い不満 | 青パパの無限増殖ver.187

満足がもたらす意地の悪い不満

ここまでのブログを読み返すと、旅行前に呆れるくらい「望郷」の念を書き連ねていたとは思えない、贅沢な「不満」を訴える自分がいる。人間はなんと脆弱で、眼前の欲望に衝き動かされる憐れな生き物なんでしょう。
ダ・ラットで仙人のような生活をしているNさんには「もう一度ベトナムに戻って来ないか?」と呪文を囁かれましたが。日本からのゴルフ客程度しか日本人を見かけない避暑地では、霞では充たせない様々な飢えが存在する。代表的な活字の飢えが共感出来るなら何故、司馬遼太郎の一冊も渡さなかったのか?
サイゴン時代、暇を持て余していた私にとことん付き合ってくれたNさんを前に「ここに戻って昔みたいに遊ぶ以外に出来ることはないのか?連絡を密に、忙しさを理由に怠ってはいけません。
望んでいたのは「昔みたい」に友人諸氏と会って話をし、飲む。自分も友人諸氏も「昔みたい」に振る舞っているけれども「違う」事実を突き付けられて思わず目を逸らす。
もはやここの「住人」ではないし、まして「旅人」とは言い難い。開き直り出来る蛮勇さが必要?
「昔みたい」に過ごせて満足してる自分を押し隠して「仏頂面」してるあまのじゃくを女性陣が窘める。
もう少し素直に、と。
ジャネル バーロウ, ポール ホールデン, Janelle Barlow, Paul Holden, 深谷 健一郎, 井口 不二男
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