青パパの無限増殖ver.187 -27ページ目

確定申告終了

毎年のことですが、最終日に申告を済ませました。去年は月曜日だったのでかなり混雑していましたが、今年はかなり空いていました。
実際、日曜日に計算及び下書きを終えているにもかかわらず、当日に清書して提出するやり方を改めるべきなのでしょう。仲間由紀恵さんや長谷川京子さんみたいに早く申告しないといけませんね。戸塚税務署には東戸塚小学校の生徒が書いた習字が展示してあり、「青色申告」「年末調整」「納税」と伸びやかな筆が踊っています。
著者: ジョン アーヴィング, John Irving, 中野 圭二
タイトル: オウエンのために祈りを〈上〉
著者: ジョン アーヴィング, John Irving, 中野 圭二
タイトル: オウエンのために祈りを〈下〉

サイゴンからのメール

著者: トルーマン カポーティ, 川本 三郎, Truman Capote
タイトル: 叶えられた祈り
ここしばらくサイゴン在住の友人達と連絡をとっていなかったら、メールが届いていました。内容は伝説のアルキストH氏が三年半ぶりにサイゴンへ戻ってきたとのこと。友人はH氏の再越を「復活」と表現していました。
タイのアラート(東部の海岸付近の都市)からカンボジア経由、一ヶ月半かけて再びサイゴンの地に踏み入れた、そうです。正確にはアルキストの「復活」なわけです。
ファン・グー・ラオと交差するグエン・タイ・ホックの居酒屋で大いに飲み、食べ、語ったようです。日本でベトナムとの関係を細々と続けている私は
「仮死状態」なのかもしれません。友人諸氏と飲んだ記憶に頼ってブログを書いてる時も多いのでこれからはサイゴンの内輪なニュースも交えていくつもりです。
H氏が釜山で無事ゴールする日を祈念して。ポルトガルをスタートしてからいくつもの季節が流れましたが、その日もそう遠くないでしょう。

ベジタリアン

ごく稀に肉類を召し上がらないお客さんがみえることもあります。確認するのは魚介類、卵、スープのベースでも大丈夫かくらいです。宗教上の問題ならば今までの経験で対処できます。豚肉がNG、牛肉がNG等。
魚介類NGはほとんどありませんが。肉メインの料理が比較的少ないとはいえ、海老抜きになるとビジュアルの貧弱さが際立つので避けたいというのが本音です。そうなるといかに機転を利かせられるか店の力量が問われます。まだまだ力不足なので日々勉強です。完璧な答えなどありませんから。出来るだけ多くの選択肢を見つけだす訓練を継続するしかないのです。
食の文化の差異が様々な要因で構成されているのがわかり、新たな側面を発見することに繋がっていくのでしょう。

著者: ジョン アーヴィング, John Irving, 小川 高義
タイトル: ピギー・スニードを救う話

一ヶ月の誕生日

オーナーの出産で思いだしましたが、その昔、サイゴンで友人の娘さんの生後一ヶ月の誕生日に出席したことがあります。友人は当時日系ホテルのゼネラルマネージャーをしており、奥さんはベトナム人で結婚式をしなかった代わりに百人近く出席者がおり、かなり盛大なものでした。歌手も何人か呼んでいましたし、出席者の贈り物を置くテーブルも山積みでした。
もっとも産まれたばかりでその小さな目を開けることもなく眠っていた赤ん坊の耳には大人達の喧噪など遠い夢の世界の出来事だったのでしょう。生まれてこれだけ祝福されれば幸福な人生をおくれるはずです。
友人何人かと出席した私は共同で贈り物をしました。紙オムツ、ミルク、そして封筒に包んだ現金。前者二つは使い切れないくらい贈られるだろうから、かさ張らない現金がいいと下宿のおばさんには忠告されました。生々しい話です。
さてオーナーには何を贈るべきなのか?友人と話してアカチャンホンポのギフト券と提案したら中途半端な意見と斥けられました。
じゃあ、金のピアスと腕輪!はオーナーの母堂が用意するでしょう。金運が幸福とともにもたらされるべく。
著者: 村上 龍
タイトル: 村上龍映画小説集

止まない雨は

今日のように雨が降り続けるような天候はサイゴンではありません。今は乾季なので激しい陽射しに刺されたアスファルトから陽炎が立ち昇ります。雨季でも長時間降り続けるのは台風が近づいた時くらいで日課の如くスコールが生暖かい風と現れては去って行くのでした。
夜から降り始めると朝方まで止まないのですが、雨季ですらそんな日は稀です。三年前に訪れた時は一週間そんな天候が続いた後でわざわざ異常気象の時に来てなんて同情されました。
総合大学でベトナム語を勉強していた時は午後3時から5時の授業だったので連日濡れて帰っていました。合羽は被っていても自転車では成す術もなく日に何度もシャワーを浴びる羽目に陥るのです。衛生的ではあったのでしょうが。
止むまでカフェで雨宿りも今思うと贅沢な時間だったのですね。
著者: チャールズ ブコウスキー, Charles Bukowski, 中川 五郎
タイトル: 詩人と女たち

花粉症

黄砂を巻き込む春一番が吹き荒れたものの暖かい日でした。例年の何倍もの花粉が飛んでいるはずですから仕入れに行く途中マスク姿の人を何人も見掛けました。
私も花粉症が始まり、さっそくマツキヨで買った薬を飲んだところです。高一の時から数えると人生の半分は今の季節花粉症に悩まされていることになります。
例外はベトナムで過ごした三年だけです。さすがにこの季節になると、外に出ては花粉症に悩まされ、家に帰っては薬の副作用や拒絶反応で苦しむの繰り返しの毎日が続きます。昔は注射を打って症状を抑えていたため市販の薬が効かないのです。すっかり縁遠くなったサイゴンに今の時期だけでも避難したくなります。確定申告が控えている以上無理な相談ですけど。
バイクで朝夕渋滞ができるサイゴンは当然排ガス規制などなく京都議定書も効力を発しないわけで、健康、美容に気遣う人はたいていマスクを着用しています。女性はプラス帽子、サングラス、肘まで隠れる手袋で完全武装します。二年前は肺炎の影響でマスクが飛ぶように売れていました。
サイゴンの汚染された空気で体調を崩し、赴任そうそう入院した駐在の方もいました。バイクを運転してると鼻毛が伸びる速度が早くなると教えてくれた同級生もいました。サイゴンの暑さ、汚染された空気には慣れても、花粉症とは共存できない。人間の身体は環境へ過度に適応しているのかもしれません。
著者: 荒木 経惟
タイトル: 陽子

ルーズ・ドッグ

サイゴン時代、二回だけ犬肉を食べたことがあります。一回目はホーチミン総合大学の近辺の犬肉専門店、二回目はファングーラオのビアホイの屋台でテイクアウトしたものを。
犬肉を食べる前にマムトム(蝦味噌)の強烈な臭いに白旗あげて降参したくなりました。焼肉、湯通ししたバラ肉、野菜・湯葉等と煮込んだ鍋を食したのですが、マムトムがトラウマになったくらいです。マムトムと並んでチャオ(醗酵させた豆腐)も食欲を鈍化させる強烈な臭いを発します。逆に食欲を刺激される友達も稀にいましたが。
二回目は葉っぱに包んだ犬肉、湯通ししたバラ肉を食しましたが、バイクで運んでくる間に固くなったのかぼそぼそした食感で印象は悪化しました。新聞の記事によると犬肉には脂肪を燃焼させ、疲れをとる効果があり、肉体労働者が集まる区域では犬肉料理店が軒を連ねているのだそうです。万人向けではないのでしょうか?
メコンデルタをローカルバスで旅行している時、「猫料理」の看板を見た記憶があります。素材として選択される公平性は保たれているのです。
半端なグルメを気取るよりは未知の味覚を探究する好奇心を絶やさない。旅と同じ結論へ帰着しますね。
著者: 大江 健三郎
タイトル: 見るまえに跳べ

なんとなくビール党

著者: 開高 健
タイトル: 日本三文オペラ
サイゴンではたいていビールを飲んでいました。初めの頃はサイゴンビール(緑)、BGI。途中からタイに行くようになって、タイガー、ハイネケン、サンミゲール、サイゴンビール(赤)と嗜好が変わっていきました。タイでは、クロスター、ハイネケン、シンハを飲んでいていたのですが、水が違うため味にも若干の差がありました。それは日本のビールも同じですね。ちなみに日本ではエビス、一番搾りを好んで飲みます。
 屋台では地ビールの廉価版とも言えるビアホイやビアトゥイが1リットル単位で5千ドンくらいから売られています。後はおなじみのサイゴンビール、333、BGI、タイガーなどが並んでいて、つまみは空心菜、揚げ豆腐、茹でたオクラ、蓮の茎のサラダ、ソフトシェルクラブ辺りが望ましい、あくまで私の好みですけど。たいていの店に夕方からタイガー、BGIの販促の女の子がいて、カワイ目の女の子にビールを頼んで注いでもらいます。馴染みの子がいたら田舎や、学校の話なんかをして、だらだら飲む・・そんなことをしてると友人が来て他の店に引っ張られる、ビールを飲む、の繰り返しでした。
 学校で先生に昨日ないしたの?と訊かれて毎回ビールを飲んでいました、と答え、呆れられていました。教え甲斐のない生徒だったでしょうね。一晩に何本飲んだとか、何軒回ったとか、酔っ払って友達が記憶を無くしたなんて学校じゃなくても覚えられる程度の語彙しか必要としませんからね。
 二年前にサイゴン在住の友人4人と飲んだ時、台湾料理屋で食事した後、9時過ぎからほとんどつまみなしで飲み始め、サンミゲールビールを1ケース以上空け、販促のお姉さんに飲みすぎ、と注意されました。後から合流した友達は飲んでおらず、実質二人だけで飲んでいればそう言いたくなる気持ちもわかります。
 今ではお店が終わった後に常連さんと軽く飲む程度なのでだいぶ酒量は減りました。発泡酒は認めない主義、なのでやっぱりなんとなくビール党です。

  

ベトナムを旅する

ベトナムへ旅行する前に予習の形でうちのお店で食事されるお客さんも多いです。私自身は二年半以上サイゴンに滞在していたにも拘わらず、ハノイ、ニャチャン、フーコック島、メコンデルタ一帯しか足を伸ばしたことがありません。
サイゴン市内なら詳しいのですが、短期間の旅行でも有効に時間をやりくりすれば貴重な体験が得られます。尋ねられて紹介するのはニャチャン、フーコック島くらいです。メコンデルタやクチトンネルの半日、一日ツアーはシンカフェ、サイゴンツーリストのツアーで遜色ないですし。
貴重な思い出を残したい人はこちらへ。
旅行前は未知なる旅先への恋い焦がれる思いが募るものです。去年友人とバンコク→ヴィエンチャン→チェンライ→バンコクと周遊しましたが、初めて訪れる土地がありませんでした。ガイドもしない私に友人が腹を立てたのも無理からぬことです。曖昧な過去の記憶に固執したため、新鮮さを自ら拒絶していたのかもしれません。友人との意識のギャップ、一人旅ばかりしていた弊害を把握出来たのが収穫でした…
今年は未定ですが青臭い好奇心を維持するのが目下いえ永遠のテーマです。
著者: 車谷 長吉
タイトル: 塩壷の匙

戸塚の「ベトナム」

「もしもし?今、ベトナムにいるの」「そうそうベトナムで生春巻とパバイヤサラダ食べて、フォー待ってるところ」「だから消防署の近くのベトナム料理、いいでしょう。行きたいって言ってたもんね」
時々耳に飛び込んでくるお客さんの会話の端々に「ベトナム」が登場します。もちろん「サイゴン」や「シクロ」でもない「ドゥドゥサン」なのですが、本名(?)で呼ばれることは稀です。
「先週末は家族で韓国、一昨日は会社の同僚とイタリア、今日はベトナムで食べて日本にいながらにして世界旅行出来るわね」これなら「料理」が省略されていると推測可能です。日本の食文化が充実している証明とも言えますし。この使用例は外国料理全てで応用がききます。
単純に「ドゥドゥサン」が言いにくいのかもしれませんけど「今、ベトナムにいます」なんてフレーズを耳にすると戸塚の「ベトナム」も悪くないと感じます。
著者: 筒井 康隆
タイトル: 敵